リーディングの基本とは?

「読む」と「訳す」は違うこと

大学受験の英語指導で定評のあった故伊藤和夫先生は、常々「英語を読むのと訳すのは違う事」と仰っていました。

私は当時、一回の受験生でしたから、先生の言うことが全くわからなかったのですが、大学へ進学して英語研究に携わるようになってから、少しずつこの言葉の意味を理解できるようになった気がします。

例えば、以下の様な例文があったとしましょう。

He went there to meet his friend.
彼は 友達に会うために、そこに向かった。

上記の例文を英語の語順通りに訳すと、「彼は、行った、そこへ、ために、会う、彼の、友達」となり、この文章を目にした人は、意味は把握できるかと思います。しかし、日本語の文章としては明らかに不自然と感じるでしょう。この「意味は把握した」という段階までが「読む」という作業です。

その後、その文章を目にした多くの人が理解しやすいように、自然な日本語の語順で整理する必要があるわけです。これが「訳す」という作業です。

先ほどの訳文を見ていかがでしょうか?これだけ簡単な文章であれば、わざわざ「訳す」作業まで落とし込まなくても、「読む」だけで意味が把握できると思いませんか?

実は、リーディングにおいて最も重要なポイントは「英語の語順通りに読む」ことです。日本人は、英文を読む、頭の中で日本語に翻訳してから理解する傾向があります。 英文をみて頭の中で日本語に訳し、日本語の語順でそれを理解しようとする・・・そのため、英語圏以外の外国人と比べても、日本人は英文を読むスピードが遅くなる傾向にあります。

「返り読み」を少なくする

英語を和訳すると、「to meet his friend」の部分は文章の後半に位置しているのに、訳すと「”友達に会うために”そこへ向かった」といった感じで、文章の前半に位置しています。これを「返り読み」と言います。日本語は動詞が文章の最後に置かれるのが普通ですので、日本語に訳す場合は、英語の語順に関係なく、名刺や修飾語を前半に置き、最後に動詞を置く作業が必要になるわけです。

もちろん、翻訳をする場合は、これでOKです。しかし、英語を「読む」のであれば、これは1つ問題があります。それは「わざわざ頭の中で訳していると時間がかかる」という点です。そのため、リーディングのスピードを上げようと思ったら、「英語の語順通りに理解する」というトレーニングを重ねる必要があります。

この語順に慣れないと、ネイティブと対等に『読み、聞き、話す』ことができるようになりません。 英文を読む際には、できるだけ英語の語順で意味を理解していくよう努めましょう。

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