「推測」にはタネがある
大学入試やTOEICでは、英文の中に空欄を作り、そこに意味の通る単語入れる問題があります。
この手の問題では、単語の意味が分からなくとも、前後の文脈から類推して全体の意味が通る単語を入れなければなりません。
また、答えの選択肢として挙げられる単語も、一般の受験生にはあまりなじみのないような難しい単語が並べられます。
出題者側は、「こんな単語の意味知ってるか?」という意図で出題しているのではなく、受験者の論理的推測力を聞いてきているのです。
つまり、このようなケースでは、「単語の意味は知らなくても前後の文脈から推測するだけで答えは出る」ということになります。
しかし、実際の場面で、単語の意味をズバリ推測できるケース非常に稀です。
先ほど例に挙げた事例では、1つの文章の中で1つの空欄だから何が正しいのかを理解することができるのです。
しかし、この空欄が文章の中の半分以上を占めてしまえば、相手が何を言っているのか、全く分からないはずです。
英会話においては、語彙力(ボキャブラリー)は非常に大切です。
もちろん、あわててボキャブラリーを増やす必要はありませんが、いつまでたっても基本単語すら覚えていないというのは問題です。
プライドが高い人ほどごまかしたがる
「単語は分からなくても、英語を聞けば推測で理解できる」
あなたの周りに、このようなことを言う人はいないでしょうか?
これは、学習してきたのに英語ができない自分というのを素直に受け入れられない人、つまり「プライドだけ髙くて、実は英語ができない人」に共通してみられる発言です。
例えば、海外への留学経験があったり、英会話学校に通ったり、大学で英文学を専攻していたり・・・
英語のバックグラウンドは十分にあるが英語ができない人がこの典型です。
この言葉は感覚的なところがあって、検証のしようがありませんから、こう言われると「そうなんだ」と思ってしまうところがあります。
しかし、実際には、ボキャブラリーに乏しい人が、英語を聞いて推測で理解できるということは絶対にありません。
ボキャブラリーを増やすのは、非常につらい作業です。
振り返ってみて、ご自身の学生時代、単語帳の丸暗記など苦痛で仕方がなかったはずです。
しかし、リスニングを強化したいならボキャブラリーは必須です。
自分の知らない単語を推測するには、ある程度の知識と経験がなければできないことです。
しかも、現在進行形で英語の音声は流れているのですから、出来るとしても、本当にごく少数の単語です。
英語をシャワーのように聞いていれば、そのうち意味まで理解できるようになるということはありません。
ボキャブラリーを増やすには「ボキャビルマラソン」
先ほど述べた通り、ボキャブラリーを増やすのは苦痛が伴います。
ですから、この手の弱点を克服するには、英語教材を積極的に使うべきだと思います。
オススメなのは、アルくから出ている「ボキャビルマラソン」です。
初級者向けの「MUSTコース」と上級者向けの「パワーアップコース」がありますが、できれば最終的には「パワーアップコース」がこなせるレベルまで持っていきたいところです。
しかし、焦っても仕方がありませんから、少しでも自分のボキャブラリーに不安があるなら、迷わず「MUSTコース」から入りましょう。
英語を聞くにしろ、話すにしろ、ボキャブラリーはその土台となるべきものです。
是非、計画的にコツコツと増やしていきましょう。