ケルマンには、早朝6時に到着。体はすでにバキバキでした。
ケルマンに着いたのは午前6時30分だったのですが、なんとその30分後にバム行きのバスが出るというのです。
これはラッキー!!
すかさず、バム行きのチケットを購入。ここで日本でひそかに勉強してきたペルシャ語の知識が役に立ちました。それはバスの時刻表の読解。ここまで来ると、アラビア数字は見かけなくなりました。
ケルマンで驚いたのは、自称ガイドがたくさん声をかけてきたこと。それも女性なのです。いかにもアラブ人の親父に声をかけられたことはありましたが、イスラムの女性に声をかけられたのは初めてだったので、舞い上がってしまいました。
このイスラム女性は難なんだろう・・・と不思議に思っていたですが、後から聞いた話だと、どうもケルマンにいる女子大生がアルバイトがてら、ガイドを申し出ているらしいのです。
なるほど・・・
そして、いざバムへレッツゴーと思っていた矢先、ちょっと怖いトラブルが勃発!!
バム行きのチケットを購入して、ターミナルで待っていると、突然3人の高校生らしき少年たちに囲まれました。彼らは、日本人が珍しかったのか、始めはそれなりに好意的に接してくれていたのですが、しばらくするうちに、その仲の一人が突然激高!!
「@&%$&#!!」(よくわからない)
すると、ターミナル中の人たちが、私を取り囲み、大パニック!!
私は勤めて冷静に「こいつの言ってる事はわかんねーよ」とジェスチャーを交え、表現していたのですが、どうにも困った・・・
そうこうしているうちに、騒ぎはますます大きくなって行きます。
すると黒ずくめの女子学生が現れて、その少年に「いい加減にしなさいよ!!」みたいな事を言って対抗してくれたのです。
これぞまさしく地獄に仏!! いや、地獄にアラーと言ったほうが良いのか???
彼女はその少年を撃退した後、とても流暢な英語で私にこう言いました。。。
彼女:「あなた、どこから来たの??」
私:「日本だよ」
彼女:「なんでこんな危険な国に来たの?さっきの男は貴方に危害を加えようとしてたのよ。この辺りをうろついていたら、暗闇に連れ込まれて、根こそぎお金を持っていかれちゃうんだから!!」
今でも、彼女の「何でこんな危険な国に来たの」という澄んだ声は、いまだに耳の奥に焼きついて離れません。
とにかく、このときは命拾いしたなという感じです。ケルマンより東は少し治安に注意しなければならないなと気を引き締めた事件でした。
本当に彼女には感謝の念がいまだに尽きません。本当に幸運な出会いでした。